<さらに吹き込んでみて>
第一印象のいいマウスピースだが、いろんな曲や、シチュエーションで使ってみないと本性はわからない。さて、スタジオで吹いてみるとさすがハンドメイドのSAXZだけあって、音のつながりがなめらかで吹いていてまずは気持ちがいい。抵抗感は多少あるものの吹くのに疲れるようなヘビーさではない。近年のヴィンテージ系マウスピースでは中低音はダークなものの、高音でパワフルに吹くと素材の固さが露呈してしまうことが多いのだが、このVintage1950は全域に渡ってウォームで、耳を刺す事無く狭い空間でのライブでも思いっきり使えるし、必要以上に目立ちたくない歌伴でも良さそうだ。しかしながらパワーを入れて吹いた場合、気持ちよく抜けなければやはり本番では使えない。その点さすがSAXZは違う。いくら息を入れても破綻は無く、ダークなサウンドが保たれている。このタイプのマウスピースとしてはフラジオ性能も十分に担保されている。
|